脚本:影山 由美
演出:山吉 康夫
作画監督:青山 充
美術監督:井出 智子
96年9月22日放映
「はめられた・・・・!」
浅井たちに誘われたパーティーはつくしが想像していたようなラフなものではなかった。
「牧野さんはこんなのは縁ないわよね〜〜」
睨み付けるつくしに、してやったりといった風な浅井達。
男子達に声をかけられますます御満悦のようだったが、そのうちの一人が他の子とは毛色の違うつくしに興味を示し声をかけると、面白くないとばかりに、つくしの悪口を始めた。
「もしかして・・・あの黒板!?」
そう、黒板のいたずら書きは浅井たちによるものだった。
(女のいじめって・・・ハンパじゃない・・・)
調子に乗ってしゃべりつづける浅井たち。
「花沢さんがお気に入りみたいだけど、あんたみたいな一般ピープル相手にする訳ないでしょ!」
つくしに水をかけ高笑いを始めた。
(まけてたまるもんですかー!)
「バーカおかどちがいなんだよ、寄生虫どもが!」つくしの逆襲が始まった。
どきどきチェッカーを使って、浅井たちの本性をみんなの前であらわにしていく。
勝ち誇るつくし。
「あたしは雑草だけど、どんな農薬にもやられないんだから!」
その帰り道、さっきまでの勢いとは裏腹につくしの表情は暗い。
(「花沢さんにはずっと好きな女性がいるのよ・・・」)
自分では恋をしていないと否定するつくしだったが、彼女の心は重く沈んでいた。
次の日もつくしの心は類のことでいっぱいだった。
自分ではそうではないと言いながらも、落ち込んでいる。
何とかしたいと非常階段に向かうと、そこには類の姿が・・・。
何か楽しそうにしている類としゃべっているとさっきまでの気分が嘘のように晴れてくるのだが、
それを見ていた浅井たちはつくしに、一冊の雑誌を差し出した。
その雑誌に載っている美しく、すばらしい経歴を持った女性こそ、
類の憧れの藤堂静だった。
初めて見る静の写真に釘付けのつくし。声も出ない。
(何でこんなにショックなの・・・・。)
調子に乗る浅井たちの前に司が現れた。
「こいつをいじめていいのはおれだけなんだよ!覚悟しとけ!」
逃げていく浅井たち。
涙を流すつくしに優しい瞳をむける司だったが、我に返ったつくしは、
「あんたなんかぜーんぶイヤ!」とけんかをしてしまう。
西門と美作から類と静の幼いころの話しを聞いてしまったつくし。
かなわない、とショックを受けている所に、静のポスターにキスをしている類に有ってしまう。
「おれのことすきなの?」といわれ、ドキっとしていると今度は、頬にキスをされてしまった。
「遊ばれている。完全に。・・・でも・・・」類の瞳にとらわれてしまっている。
次の日、藤堂静が帰ってきた。
抱き合い、見詰め合う類と静。そして、光の中で二人はキスをする。
バルコニーにいるつくしの下で・・・・。
(C)神尾葉子/集英社・ABC・東映アニメーション