〔経営成績(連結)の進捗状況に関する定性的情報等〕
当第3四半期連結会計期間(平成17年4月〜平成17年12月)におけるわが国経済は、企業収益の改善に伴う設備投資の増加や、雇用者所得の増加を背景とした個人消費の回復などを受け、緩やかな回復傾向を示しました。
当社グループを取り巻く事業環境におきましては、テレビの視聴率においては厳しい状況が続いているものの、インターネットなどを利用したVOD(ビデオ・オン・デマンド)やモバイル視聴といった新しいメディアが急速な伸びを見せていることや、海外での日本のアニメーションに対する評価がますます高まっていることから、アニメーションビジネスの将来に対する期待度は依然として高いものがあります。また、アニメーション業界における海外の企業との提携・合作や、関連業界における合併・提携など、業界内外に新たな動きが出てきております。
こうしたなか、当社グループは国内で「ふたりはプリキュアMaxHeart」、「ワンピース」、「金色のガッシュベル!!」、「ドラゴンボール」、海外で「ドラゴンボール」、「ワンピース」、「金色のガッシュベル!!」を主としたテレビ・映画・DVD・インターネットなどへの映像製作・販売事業や、キャラクター商品などの版権事業、商品販売・キャラクターショーなどの関連事業を戦略的に事業展開いたしました。この結果、当第3四半期連結会計期間の売上高は156億64百万円(前年同期比37.4%増)、経常利益は35億5百万円(前年同期比105.0%増)、第3四半期純利益は21億78百万円(前年同期比114.5%増)となりました。
各事業部門別の概況は次の通りであります。(セグメント間取引金額を含む)
<映像製作・販売事業>
劇場アニメ部門では、3月に「ワンピースオマツリ男爵と秘密の島」、4月に「ふたりはプリキュアMaxHeart」、8月に「金色のガッシュベル!! メカバルカンの来襲」、12月に「ふたりはプリキュアMaxHeart2雪空のともだち」の4作品を劇場公開し、前年同期の2作品に比べ劇場公開作品数が増加したことに加え、当社が幹事会社として公開した「プリキュア」の興行成績が好調だったため、大幅な増収となりました。
テレビアニメ部門では、前年同期の「デジタルモンスターゼボリューション」のような大型のテレビスペシャル作品がなかったものの、新作テレビシリーズの放送が「ワンピース」、「金色のガッシュベル!!」、「ボボボーボ・ボーボボ」(11月から「ガイキング」)、「冒険王ビィト(10月から「冒険王ビィトエクセリオン」)、「ふたりはプリキュアMaxHeart」の週5作品と、放送本数が増加したため、増収となりました。
パッケージソフト部門では、新作で「ワンピース」や「ふたりはプリキュアMaxHeart」など、ライブラリー作品で「ドラゴンボールGT」や「スラムダンク」などを展開し、中でも「ドラゴンボールGT」のDVD-BOXが約58,500セットの発売となるなど、好調に推移したため、大幅な増収となりました。
海外部門では、北米での放送ラインナップが6枠に増加したことや、「ふたりはプリキュア」の海外展開がスタートするなど、新作の投入が順調に進んだことに加え、「ドラゴンボール」が北米を中心に、「聖闘士星矢」が欧州を中心に好調に稼動したことにより、大幅な増収となりました。
以上により、当事業の売上高は89億52百万円(前年同期比45.5%増)、営業利益は18億18百万円(前年同期比258.1%増)となりました。
<版権事業>
国内では「ふたりはプリキュアMaxHeart」、「ワンピース」、「金色のガッシュベル!!」、「ドラゴンボール」を中心に展開し、中でも「ふたりはプリキュアMaxHeart」の主力商品のハートフルコミューンやタッチコミューン、「ドラゴンボール」のテレビゲームやデータカードダスが、大ヒットとなったことなどにより、大幅な増収となりました。
海外では、「ドラゴンボール」が、北米のテレビゲームにおける大口の取引に加え、その他の商品も好調に稼動し、また「聖闘士星矢」、「金色のガッシュベル!!」、「ワンピース」を世界各地で展開したため、大幅な増収となりました。
以上により、当事業の売上高は44億80百万円(前年同期比46.3%増)、営業利益は22億72百万円(前年同期比49.9%増)となりました。
<関連事業>
商品販売部門では、「ふたりはプリキュアMaxHeart」が引き続き好調に稼動しましたが、前年同期にありましたタイアップなどの大口の取引がなかったため、若干の増収となりました。イベント部門では、後半において前年同期に比べ大型のイベントが無かったものの「ふたりはプリキュアMaxHeart」の催事が好調を持続したため増収となりました。教育部門では、「東映アニメーション研究所」が平成18年4月のリニューアルを控え、平成17年は一部の学科を除いて生徒を募集しなかったため、生徒数が減り、大幅な減収となりました。
以上により、当事業の売上高は22億63百万円(前年同期比0.8%減)、営業損失は32百万円(前年同期は1億60百万円の営業損失)となりました。
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