ストーリー

スペインのグラナダに滞在する一座。ナージャはそこで闘牛士のホセと再会する。ナージャのおかげで、復縁を果たしたホセとカルメン。幸せいっぱいのはずの二人だったが、なぜか満たされない気持ちでいっぱいだった。それに気付かないナージャは、無邪気に二人の婚約を喜ぶのだが・・・

もとフラメンコダンサーのカルメンに、ナージャは聞きたいことがいっぱい。無邪気にフラメンコを語るナージャだが、フラメンコより富と名声を選んだカルメンはそんなナージャに苛立ち、ついにホセに近づいたのはお金のためだと言い放つ。カルメンの真意にショックを受けながらも、二人の愛を信じるナージャ。自分が二人に出来ることを真剣に考えた彼女は、ダンサーとしてフラメンコを踊り、二人を励ますことにする。

「今日悲しくても明日にはきっと嬉しいことがある」。自分達のために、いきいきと踊るナージャを見て、自分の中にある本当の望みに気付くホセとカルメン。二人は踊り終えたナージャの目の前で、互いの夢を追うために、婚約を取り消してしまう。予想外の結果に驚き、慌てるナージャだったが、ホセとカルメンの表情は晴れやかだ。

カルメンと別れたホセは、過去の自分達の墓を作る。彼は心が死んでいた自分とカルメンを葬り、夢に向かうことを決意したのだ。自分達の心を蘇らせてくれたナージャに感謝し、夢に向かって歩みだした彼だったが、ある日突然の不幸に襲われてしまう。「ナージャ、君の明日が輝くように・・・」彼の最期の願いが届いたかのように晴れ渡る海。ホセの死を知ることなく、ナージャはギリシャへと向かうのだった。