一同: よろしくお願いします!
菊地瞳(以下菊地):まずは最初の質問になりますが、何人ぐらいのスタッフさんが働いているのでしょうか?
半澤剛社長(以下半澤):今現在、20名ぐらいのスタッフとなります。
乙藤未来(以下乙藤):全員がCGやっている方ですか?
半澤:2名が管理業務で、18名前後がCGデザイナーになります。
岡村美里(以下岡村):モーションキャプチャーのスタッフと、その他のスタッフは分かれているのですか?
半澤:明確には別れてないのですが、大きくはこのグループがモーションキャプチャーを担当し、このグループがアニメーション制作と分けてはいます。ただ、モーションキャプチャーのスタッフが、アニメーションの制作をすることもあります。
乙藤:その他どのようなグループがあるのですか?
半澤:弊社では、アニーション班とCG班(ジェネラリスト)に分けています。
菊地:ここのキャプチャースタジオの特徴は何でしょうか?
半澤:スタジオを立ち上げた時、コンセプトの第1条件として立地条件がありました。震災直後ぐらいにこの場所に引っ越しましたが、どうしても移動距離というのを気にしてまして、渋谷エリアをがんばって探しました。
この建物の元々は写真スタジオだったのですが、それをこのようなスタジオに改装しました。
小池万瑠美(以下小池):入口の階段にシャンデリアがありましたが、オシャレですねぇ。
半澤:あれはアメリカから取り寄せました!入居した時は、けっこうボロボロな状況でしたのでイチからデザインしました。ちょっと苦労したのは、震災直後だったのでペンキがなかったりして、なかなか内装が完成しなかったということがありました。
岡村:こういった仕事をはじめたきっかけは何でしょうか?
半澤:大学ではプログラミングを学んでいたのですが、就職活動中にたまたま目にしたCGの学校(デジタルハリウッド)の記事に魅力を感じ、通いはじめたのがきっかけです。好きなことを仕事にしたいと思っていたので、迷わず通いはじめたのを今でも覚えています。
中村桃子(以下中村):実際仕事をはじめて難しく感じたことは何ですか?
半澤:私達が制作している映像は、口や文章で説明されたものを映像にしないといけないので、そのイメージを共有することの難しさがあります。また、擬音を使って説明される方もいますので、そこを映像にすることもあり、ある意味難しさであり、また醍醐味でもあります。
乙藤:社名の由来は何ですか?
半澤:Dがデジタルとかデザインとか、ディメンジョンの頭文字で、1は1番いいものを作りたいという意味を込めています。それでFXは、effectsの略語です。為替の会社ですか?とよく言われるのですが、、
一同: (笑)
中村:一番いい映像を作りたいってことですよね。
小池:AR を見せていただけますでしょうか?
(一同、ARのデモを見せてもらいました)
半澤:携帯向けのARは3年ぐらい前から業務として行っています。また商品の景品的なものとしてポッキーやオランジーナなどのものも制作しました。また「アラプリ」というアプリも開発しています。 http://www.arappli.com
小池:最初に影響を受けた、おもちゃとか映画や音楽は何でしたか?
半澤:一番影響というか、ショックだったのは、プレステ1です。この立体が凄い!みたいなところがありました。なので学校出たら、即SCE(Sony Computer Entertainment)に入社しました! 映画では、アルパチーノの大ファンなので『セント・オブ・ウーマン』が大好きです。CGとは関係ないのですが(笑)。
中村:私も好きです、あの映画!
半澤:あと、最近のマイブームは海外ドラマで、『NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班』、『Dr.HOUSE』 、『ウェアハウス13 〜秘密の倉庫 事件ファイル〜』など観ています。特に夜中の2時から4時あたりに観てますが、その2時間で4話ぐらい観てます!
小池:あれ?時間が合わないのですが!
半澤:2倍速で観てるので。
中村:えっ!
半澤:倍速でも音声は聞こえるのでちゃんと観れてますよ。ただたまに仕事しながら観てたりするので、事件が解決したことに気がついて巻き戻すことはあります。
一同: (笑)
網倉理奈(以下網倉):この会社の強みは何でしょうか?
半澤:アニメーションからフィニッシュワークまでがメインの仕事なのですが、弊社の強みはアニメーションです。またフルCGの映像制作が多いということもありますし、モーションキャプチャーのサービスも行っていることもありちょっと変わった独特なワークフローになっています。なのでそのワークフローを十分生かした制作体制が強みだと考えています。
網倉:今後の目標は何でしょうか?
半澤:1つの映像を完成させられることをさらに強固にしていきたいと考えています。また今後ですが、映像をダイレクトに一般の方に観てもらえるような出力というか、皆さんに直接に目に触れていただけるような形式での映像提供が出来ないかと考えています。
一同: 今日はどうもありがとうございました。
取材を終えて
菊地瞳:モーションキャプチャーのスタジオは色々条件が大変なのだということがわかりました。元々は写真スタジオだった場所を壁を壊して使ったり、手作りの台を作っていたり、色々と工夫がされていて、ハイテクって感じで遠い存在だと思っていたCGが、人の手作りでできているというのを感じて、少し身近になりました。
実家にもあるゲームONE PIECEの海賊無双のOPムービーをどのように作ったのかというお話も聞くことができて、とても嬉しかったです!
岡村美里:半澤社長にお話を伺って一番驚いたのはARに関してでした。これまでARといえばバーコードみたいなマーカーがないと出来ないと思っていたのですが、バーコードがなくても目印を登録すれば出来ると知り、同時にARの可能性も教えて頂き、とてもわくわくした気持ちになりました。
また、社名の由来やお話の内容から半澤社長がお仕事に対して自信と愛情を持たれていることが凄く伝わってきて、私もこんな風に仕事を語れるようになりたい!と思いました。今回は素敵なお話を本当にありがとうございました!
乙藤未来:今回の取材では主にARを教えて頂きました。今までいろんなCG会社さんに取材に行きましたが、CGと一括りに言っていましたが本当にいろんな種類があるんだなと思いました。映画やドラマのイメージが強かったのですが、スマホを通してだったり、大型の画面を通してだったり、どんどんCGが身近なものになっているなと感じました。
小池万瑠美 :D1FXさんの第一印象はオシャレ。階段の外国製のシャンデリアや壁、扉などオフィスの内装も凝っており、こういうところにも職業ならではのセンスがにじみ出ているのだな〜と感動しました。そして久しぶりのフルメンバー&初参加の網倉ちゃん、という6人での取材!常にどこかで新しい風が舞い込んでいる。これからの映像業界の発展や私たちの活動に胸が高鳴る一日でした。ありがとうございました!
中村桃子:D1FXさんは初め建物の造りに驚きました。撮影スペースから事務所まで今までに見たことのない形をしていたからです。そして、私がお話を聞かせて頂いて一番感動したのが、D1FXさんは凄く芯がしっかりしているなと思いました。理念から将来のお話から、私たちに繋がるものも多く、凄く感動しました。ワンピース無双も私は大好きでやっているので、お話を聞けて楽しかったです。ありがとうございました。
網倉理奈:今回から参加させて頂きました。まだ右も左も分からない状態で、最初はとても緊張しており取材中お話を聞いていることしかできませんでしたが、先輩方の流石のトーク力と、まだ踏み入ったことのないCGの世界についてや、半澤社長のお話に魅了され、徐々にいつものテンションを取り戻す事ができ、取材の後半は楽しく過ごすことが出来ました。また、仕事の話だけでなくCGの深い話や仕事をする上で大切なことなど、とても勉強になることばかりでした。半澤社長、本当に有難うございました。
INTERVIEWER: 菊地瞳 (声優)/岡本美里(WAOプロダクション)/ 乙藤未来(声優)/ 小池万瑠美 (声優)/ 中村桃子(東京フィルムセンター映画・俳優専門学校3年生)/ 網倉理奈(東京フィルムセンター映画・俳優専門学校1年生)
EDIT&PHOTO:Enhanced-Endorphin
会社訪問:(24秒)
株式会社D1FX (ディーワン・エフェクツ)
2001年にCGプロダクションとして有限会社ディーワン・エフェクツを設立しました。現在は、CG映像制作に加え、撮影・編集、モーションキャプチャースタジオ、撮影スタジオの運営を行い、全方向からコンテンツの制作を行っております。また、ビジョン型ARシステム[Linkgraph]の企画・開発を行い、ARを使ったイベントの実施、運営を行っております。私たちは、遊び心を刺激するエンターテインメントを製作、発信していく制作会社です。
撮影・編集、モーションキャプチャー、CG制作まで一元的に制作・管理を行うことにより、スケジュール・品質の最適化を行い多彩な要望にお答えいたします。また、ARソフトウェアの開発を行い、イベントの実施・運営をトータルでサポートしていく体制を整えております。
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