スタッフから一言

 

プロデューサー 西澤 信孝

突然、作画机のガラスに「ビシッ」と亀裂が走った。 某アニメーターが『地獄先生ぬ〜べ〜』の原画を描き始めようとした矢先の出来事である。 「スタッフの厄除けを早くやってよ!」アニメーターはひきつった声で担当に訴えた。 「徹夜で仕事していたら背後を何かが通りぬけた」「悪霊のシーンを描いていたら急に肩が張ってきた」「野球をしていてツキ指をした」あちこちから悲鳴があがる。 この業界では怪談ものを制作する時、関係者の厄除けをするのが習わしである。要するに安心保険なのである。 3月7日 新宿・花園神社に於いて、作品の成功祈願関係者の除災のお祓いを盛大にとりおこなった。 以後、スタッフからの悲鳴は聞こえてこない。  

 

監 督 志水 淳児

「劇場用ぬ〜べ〜をやってみないか」と言われたのは、ちょうど劇場用『ご近所物語』が終わった直後のことでした。 その頃は、まだテレビシリーズの放送もはじまっていない頃で、一応原作は読んではいたものの、アニメーションとしての『地獄先生ぬ〜べ〜』がどのような雰囲気になるのかさへも、よくわからないままのスタートとなってしまいました。 そのため当初は手探り状態で、テレビシリーズのフィルムが上がるたびにスタッフ全員で観におしかけたりして、テレビ班の方々に迷惑をかけていました。 しかし、そのかいもあって、基本はテレビシリーズにのっとっていながら、さらに劇場用にスケールアップした一本の映画に仕上げることができました。 スタッフの皆様、どうもありがとうございました。  

 

声 優 置鮎 龍太郎

番組放送開始から間もないのに、劇場用という事で話も原作にないオリジナル。 出演者はレギュラーメンバー(ゆきめもいるよ)と今回の鍵になる女の子=久美子に緒方恵美さん。そして内海賢二さん、曽我部和恭さん、梅津秀行さんなど、色の濃いベテランの先輩方。 苦労は特にありませんでした。 面白かったのは内海がダジャレを言ってた事かな? 「出来そこないの鬼め」というセリフも 「出来そこないのあおに(青二)め」と、こうだったし。 映画もTVも応援ヨロシク。