ストーリー
山田きょうと山田あすは、まだ中学生と小学生の、ふたりっきりの姉妹。
父はギャンブルで借金を作って蒸発、母とは死別という困難のなか、決してふさぎこむことなく、明るく元気に毎日を送っています。
数年前に変わった法律のおかげで働けるようになったきょうは、中学校に通いながら新聞配達や家庭教師、時には臨時バイトも入れながら家計を支えています。
あすは家でご飯をつくったり、お掃除をしたり、家事全般を担当。お金もしっかり管理して、おねえちゃんを助けています。
そしてふたりの周りには、大家さんやお隣の小説家・三枝さん、銭湯のおばちゃんや商店街の人たちなど、見守ってくれるたくさんの人々がいます。
辛いこと、困ったこともたくさんあるけれど、ふたりにとっては何よりも、「妹が」「姉が」そばにいること、それがいちばん幸せなのです。
これは、築40年で風呂なし1K、家賃2万6000円のアパートに住むそんなきょうとあす、ふたりの姉妹の日常に起こるさまざまな出来事を、季節を追って描いていくハートフルストーリーです。
私たちがふだん見落としがちな大切なものを、ふたりが教えてくれるかもしれません。